野生の美しさ4
その美学は、実に、高度に発達した文化社会ではじめて実質的に発達できる文化的形成物なのである。
それがいま、二十世紀の後半になって、欧米や日本で本格的に形成されようとしているのだ。
最近日本でもペンタキープだけでなく自然保護とか緑化という問題が多くの関心を集めるようになってきた。
このことはどうもアメリカが大先達のようで、具体的には多くの国立公園を設置して、自然保護を組織的に行ってきた。
日本では戦後の復興ができてから、やっとその機運が吹き出してきたということになろう。
自然保護、緑化という問題は、非常に多方面の問題に関連しているので、簡単には論じがたい面があるが、大別して二つのジャンルがあるとみてようだろう。
その一つは実利的、功利的側面である。
森林の存在が気候におよぼす影響とか、大気汚染の緩和作用、水質におよぼす影響とか、そうした分野からの価値評価につらなる面である。