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2010年10月 アーカイブ

建設業の特色 2

顧客の面でも、一般製造業と建設業とは大いに異なります。


見込み生産をおこなう製造業の顧客が不特定多数であるのに対し、注文生産を特徴とする建設業の顧客は特定されています。


特定の顧客に対し、建設経営のスタートである受注面で強く依存しています。


これが顧客との取引関係上、建設業者の立場を弱いものにしているわけです。


請負契約の中で請負者側が一方的に不利な条件におかれるような、いわゆる"請負契約の片務性"なども基本的にはこのような顧客と請負者の関係に根ざしているといえます。


需要の半分近くを官公庁の発注工事に依存しているのも建設業の特徴でしょう。


しかもこのような官需の主たる発注元が建設業の行政上の所管官庁であるということも、建設業の立場を発注者への依存性の高いものにしている一因であるといえるでしょう。


受注産業としての建設業のもう1つの特徴は、信用を重んずるということ。


多くの建設業者の社是や経営理念の中には、必ず信用の重視ということがうたわれています。


もちろん信用を重視しない事業は少ないですが、建設業の場合、特に信用ということが強調される理由は、顧客の側にそれを求める必要性が強いためです。

建設業の特色 3

注文生産というものを顧客の側からみると、注文した物の引き渡しをうける前に契約にしたがって代金の一部を支払うわけですから、果たして自分の希望するような性能、品質の物が必要な期日までに得られるかどうか、大変不安ということになります。


どうしても信用できる請負業者を選んで、注文せざるを得ません。


顧客と建設業者との関係で、永年にわたる継続的取り引きにより培われた人的つながりが重視されるのも、建設取り引きにおける信用重視の結果です。


建設業では、社長や役員によるトップセールスということが営業上重要であるといわれていますが、これもまた信用を重視する建設業の1つの特色であるといえるでしょう。


建設工事の請負契約の方式としては"一括契約方式"、"単価契約方式"、"コスト・プラス・フィー方式"、"CM方式"などがあります。


しかし、日本ではほとんど一括契約方式がとられています。


一括契約方式とは、契約時に定めた請負金額は天変地異や異常なインフレなど、予め契約で定めているような事態の発生した場合以外は変更されない契約です。


発注者にとっては、発注と同時に価格が確定できるという利点があります。


しかし、建設業にとっては契約時に請負金、つまり売り値は確定するものの、コストは生産活動がまだぎなわれていないわけであるから確定しないのです。

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