建設業の特色 2
顧客の面でも、一般製造業と建設業とは大いに異なります。
見込み生産をおこなう製造業の顧客が不特定多数であるのに対し、注文生産を特徴とする建設業の顧客は特定されています。
特定の顧客に対し、建設経営のスタートである受注面で強く依存しています。
これが顧客との取引関係上、建設業者の立場を弱いものにしているわけです。
請負契約の中で請負者側が一方的に不利な条件におかれるような、いわゆる"請負契約の片務性"なども基本的にはこのような顧客と請負者の関係に根ざしているといえます。
需要の半分近くを官公庁の発注工事に依存しているのも建設業の特徴でしょう。
しかもこのような官需の主たる発注元が建設業の行政上の所管官庁であるということも、建設業の立場を発注者への依存性の高いものにしている一因であるといえるでしょう。
受注産業としての建設業のもう1つの特徴は、信用を重んずるということ。
多くの建設業者の社是や経営理念の中には、必ず信用の重視ということがうたわれています。
もちろん信用を重視しない事業は少ないですが、建設業の場合、特に信用ということが強調される理由は、顧客の側にそれを求める必要性が強いためです。